未知の味、食べたい、読みたい。
食べ物の話に目がない。
しかも、米原さんの本である。
以前に読んだ「真夜中の太陽」では、爽快なエッセイの数々にしびれたので、米原さんの本に間違いなしと通勤にお供していただく。
経験も知識も恐ろしく広く深くて、縦横無尽に世界が繋がり、そこにユーモアとアイロニーという名のスパイスがガリガリっとふりかけてあって、もう大満足。
中でも、ハルヴァなるお菓子の章は、もう、よだれまみれなのです。
米原さんが食べた幻のハルヴァは、絶品だったそう。元々は中東が元祖のようだけれど、ロシアでも手に入ったらしい。しかし、それはヌガーのようなもので、ハルヴァであってハルヴァにあらず。
食べたことも聞いたこともなかったのに、ナゼだろう、この間違いない美味しさへの確信は。。。
食って、言葉をどれだけ尽くしても、一口に及ばないのよね。。。あぁ、そのティースプーン一匙を味わいたいと悶えてしまう。
百聞は一口にしかずとはいえ、もし各国の人が自分の大好きな食べ物を言葉だけで書き記したら、どんなことになるだろう。美味しさを伝えるべく言葉を尽くして描写したら、相当に熱量高い本になりそうだな。そんな文章が集まった食べ物辞書ができたらかなり読みたいな、買っちゃうな。ジュルリ。